ひとりごと blog page
丈一郎が答えてくれたこと
この度の東北地方の大地震で被害に遭われた方、今も非難生活を余技なくされている皆様に心からお見舞い申しあげます。
そしてご遺体で発見された方・・・心からご冥福をお祈り申し上げます。
あの日以来、食事をとること、温かい布団で眠ることが本当に申し訳なく思いながら生活している日々です。
同じ小さな日本にいながら、普通に生活していることを改めて感謝します。
高校生のお姉ちゃんも、そんな気持ちが強いらしくて、その日はご飯も食べずに寝てしまいました。
ショックだったようです。
でも、それでは身が持ちません。
私は「お姉ちゃんは優しいね。でもあまり入り込まないほうがいいよ。
被災地には医療チームや、自衛隊などたくさん救助してくれているし。
この際、自分の事しか考えていない人のフリして、生活しないと仕方ないよ。」
そう話しました。
私は地震が起きたときは、丈一郎のお墓にいました。
同級生は卒業式をひかえていて、本当に私たちにとっては悲しい時期でした。
成長した子供たちを登下校のときに目にすると、小さくなったランドセルや、大人びた顔立ちに未だに
羨ましい気持ちを隠せないでいます。
「丈一郎は、あの子よりも大きくなってたかな?勉強はできたのかな?オタクになってたりして・・・。」
など、いろいろなことを考えながら・・・。
でもやっぱり、最後は「みんな、元気に生きてる・・・。」
感情は騙せません。まあ、こんな自分も生きているのですが。
あの日は、いなくなってしまった丈一郎に無性にこみ上げるものがある日でした。
腹立たしい気持ちも混じるくらい、悲しいだけの日ではなかったような気がします。
一通り、お墓を掃除して、大好きなポテトチップスを供えて、手を合わせながら、
「何で、丈ちゃんはこんなことになったの?同級生は元気に学校に通って、しかも中学生よ!
なんで丈ちゃんだけいないの?」
丈一郎が一番つらいとわかっていながら、親らしくもなくそんなことを聞いていました。
そんなときが、あの大地震が起きた時刻でした。
家に戻ると、この平和な日本ではありえないような映像の真っ最中でした。
走っている車が呑みこまれ、家もどんどん流されて。しかも、すべての人が非難した後だとは
到底思えません。
そのときに「あんな、命の終わり方って無いよ・・・」
そう思ってしまいました。
ふと、「丈の答えだ!!」
私は感じとりました。
「お母さん?こんな亡くなり方のひとも、いるんだよ。
僕は温かいところで最期を迎えることができたんだよ。しかもみんなに見守られながら。
これ以上なにを望むの?人間として、最期が恵まれていたじゃない!!」
丈は私に答えてくれたのです。
その日心につかえていたものが取り去られた気がしました。
主人もお姉ちゃんもよく言ってました。
丈一郎にお願いすると、絶対守ってくれるって・・・。
絶対、叶えてくれるそうです。
本当だったんですね。
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